もし明日、植物がなくなったら?
人間の生活は数ヶ月で地球上から消滅してしまう。
地球上の生物量のうち、植物は99.5%以上を占めている。
つまり、地球上で生きている多細胞生物の総重量を100とすると
植物の総重量はそのうちの99.5~99.9にあたるということだ。
私たち動物は地球上では、たった0.1~0.5%ぐらいしか存在していない。
この事だけでも植物のすごさがわかる。
これまで人間は森林の伐採をひたすらしてきた。
それでも生物界の王様は植物なのだ。
植物が生物の王様ということは、地球上の生物がまだまだ生きられるという証拠だ。
植物は食物連鎖の土台。私たちが食べているものは、すべてが植物か、植物から栄養を
とって成長した生き物だ。
人間は栄養を摂取する為に、様々な種類の植物を食べていると思っている。
じつは、そうではない。
わたしたちが摂取するカロリーの大部分を担っている植物は、主に6種類。
- サトウキビ
- トウモロコシ
- 米
- 小麦
- ジャガイモ
- 大豆
この6種類とわずかな植物とともに、全世界のほとんどの人間の栄養をまかなっている。
人間が植物に依存しているもののうち、もっともわかりやすいのが、食料だ。
その次にわかりやすいのが酸素。
わたしたちが呼吸する為の酸素は植物が作っている。
酸素を作り出し、二酸化炭素や汚染物質を吸収し、気候を穏やかのものに
してくれるという点で、植物が人間の役に立っていることはずいぶんと前に知られていた。
それ以外にも、植物は薬を作る為には欠かせないものであり、
植物が近くにいるだけだけでも人間の心身の健康に効果があって、いろんなところで影響を与えてくれている。
植物はわたしたちに、すばらしい影響を与えてくれている。
植物はわたしたちを幸せにしてくれる力があることが研究されてている。
植物をそばに置いておくことで、ストレスの軽減、注意力の増大、病気からの
早期回復といった効果があることがわかった。
植物をただみているだけで心が落ち着き、リラックスすることが生物学的な測定
によっても明らかにされている。
窓から豊かな緑が見える病室で過ごしている患者は、
建物や空き地しか見えないような患者に比べて、
必要とする鎮痛剤の量が少なく、ずっと短い期間で退院することができたのだ。
ここ最近では、新しくできた病院施設には植栽スペースを作って入院患者がそこで過ごせて
のんびりできるようにしている施設が増えてきている。
植物がわたしたちの気分や集中、学習能力、心身の健康全般によい影響を与えていることは
間違いない。
なぜか?
それはまだよくわかっていない。
ただ、わたしたち人間は、大昔から植物がなければ生きていけない。なければ滅びてしまう。
ということを無意識に理解していることと、なにか繋がりがあるのかもしれない。
大昔の人は、人類が存続できるかどうかはすべて植物にかかっている事をきちんと
知っていた。
もしかすると、わたしたちが植物といっしょに穏やかになれるのは、
大昔の人の意識がずっと受け継がれていて、今でもわたしたちの心にずっと残っているのかもしれない。
植物はすごい。
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